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研修記その2。
ポートランドがこのような、にぎわいのあるクリエイティブなまちになっていった、きっかけや背景についてです。
1960年代のアメリカは大量消費とモータリゼーションが盛んで、大変な公害に悩まされていました。
ポートランドでは、そのような中で、1960年代に後半に市内の高速道路を撤去する市民運動がきっかけとなり、
人や環境にやさしいまちづくりに舵をきっていったのです。
まちづくり政策において、市街地が郊外に拡大しないよう、都市成長境界線を設け、コンパクトに都市を抑えた。
環境と人にやさしい路面電車を導入し、徒歩中心の市街地づくりを行った。
これにより出会いを生み、コミュニティをはぐくむウオーカブルシティ(20分圏ネバーフッド)をつくったのです。
街区や建物に様々な職種や所得層をミックスさせ、衣食住遊を分離させない手法(ミクストユース)を推進。
これって、とても大事なことだと思います。
これらは、「持続可能なまちづくり(サスティナブルコミュニティ)」のいくつかの原則によりまちづくり政策を行ってきました。
世界の環境都市ドイツのフライブルクもこのような考え方を採用しています。
また、消費税もポートランドにはないので、他都市からも買い物に人々が訪れます。
これらの推進は、PDCというポートランド市開発局(行政と民間のまちづくりプロディース組織)が中心に市民参加型で行っています。
また、市の意思決定は、市長とコミッショナー4人計5名で行なう仕組みで、スピーデイであることも特色ある施策を実行できた理由とのことです。
これらの政策により、市内には車が少なく、緑豊かで、自転車や歩行者中心のまちづくりにより、
人と人の交流が深まり、様々なものが活性化していったのです。
街を毎日たくさん歩きました。まちのあちこちにミニ公園や通路が整備されていて、
街中にちょっと休むところがたくさんあります。
小さな街区ごとに街並みがそれぞれの特色をもって変化していて、歩いて楽しく、
飽きない仕組みづくりが実はよく考えられています。
緑がいっぱいの環境と、人と人との交流が盛んになるようなまちの仕組みの中で、創造的な発想が次々と生まれる、
肩の力の抜けたヒューマンな創造的なまち。
どこを見てもカッコイイ!それは表面的な薄っぺらさではなく、
また偶然になったものでもなく、行政まかせでもなく、
半世紀にわたり、市民の強い意志によりこのような形になってきたのだなあと思いました。
すごいことだなあと思います。
形にはまらない、自由な選択!
ポートランドにいると、なんか肩が抜けた、いい発想ができそうな感じがします。
人が集まってくるわけだ! 住みて~!
P.S.
このショップは植物SHOP。植物ショップらしからぬ、ディスプレー。かっこよかったです。
人々がお互いにいいところを学びながら、磨かれて、相乗効果になって街全体が盛り上がっている感じです。