古い住まいの魅力を活かしながら、今の暮らしに合った心地よさを。
SHOEI MAGAZINE|山梨で暮らす Vol.02
山梨には、昔ながらの木造住宅や古民家が数多く残されています。
長い年月を経た柱や梁、職人の手仕事が感じられる建具、家族の暮らしを見守ってきた空間。
新しい建物にはない味わいや、長い時間をかけて育まれた魅力があります。
一方で、家族構成や生活様式が変わり、かつては暮らしやすかった間取りが、今の生活には合わなくなることもあります。
代々少しずつ増改築を重ねてきた家では、使わなくなった部屋や複雑な動線、冬の寒さなど、さまざまな課題が生まれることも少なくありません。
それでも、愛着のある住まいを残していきたい。
そんな想いに応える方法のひとつが、古民家のリノベーションです。
今回は、SHOEIが手掛けた山梨県内の3つの事例をご紹介します。
富士川町で手掛けたのは、延床面積約80坪、築80年を超える古民家です。
もともとは二世帯住宅として使われ、複数の世代が暮らせる設備を備えていました。
しかし、子育てを終え、ご夫婦二人の生活になったことで、これからの暮らしに合った住まい方を考えることになりました。
計画では、生活の中心を1階にまとめ、日々の暮らしが無理なく完結するように改修。
あわせて断熱補強や大黒柱周辺の基礎補強を行い、寝室には耐震シェルターを設けました。
大きな家をそのまま使い続けるのではなく、今の家族に必要な空間を見直していく。
古い住まいを活かしながら、これからの暮らしに合わせて整えるリノベーションです。



山梨出身で、東京で生活されていたお施主様。
故郷の山梨にもうひとつの暮らしの拠点をつくるため、古民家を全面的にリノベーションしました。
この住まいで大切にしたのは、親戚や友人が集まり、楽しい時間を過ごせること。
2階には、大人数でも宿泊できるほどの広々とした空間を設けています。
普段の生活とは少し違う場所で、親しい人たちと食事をしたり、語り合ったり、ゆっくりと時間を過ごしたり。
二拠点居住というと、新しく家を建てることを思い浮かべるかもしれません。
しかし、地域に残る古い家を活かすことも、ひとつの選択肢です。
その土地に受け継がれてきた建物に、新しい暮らしの楽しみを重ねていく。
古民家ならではの空間の豊かさを活かした住まいです。



もうひとつの南アルプス市の事例では、建具職人が手掛けた数々の建具を再利用しました。
古い建具には、今ではなかなか見られない細工や、年月を重ねた木の風合いがあります。
改修にあたっては、それらを処分するのではなく、場所を変えながら新しい間取りに取り入れました。
また、断熱補強や屋根の軽量化、大黒柱周辺の基礎補強も実施しています。
古い家を受け継ぐことは、建物の形をそのまま残すことだけではありません。
残すものと新しくするものを見極め、昔の職人がつくったものを、これからの暮らしの中で使い続ける。
そこにも、古民家リノベーションの魅力があります。



古民家のリノベーションでは、何を残し、何を変えるかが大切になります。
長い年月を経た柱や梁、建具の風合いを活かしながら、耐震性や断熱性、日々の使いやすさを見直していく。
すべてを新しくするのではなく、その家に残る価値を見つけ、これからの暮らしに必要なものを加えていくこと。
それは、建物を長く使い続けることにもつながります。
山梨に残る古い住まいを、次の世代へ。
SHOEIでは、一棟ごとの状態や歴史、そこで暮らす方の想いを大切にしながら、これからの住まい方を考えています。
山梨で暮らす|Vol.02
SHOEI MAGAZINEでは、山梨・八ヶ岳エリアの自然や風土、そこにある住まいや暮らしを、建築と不動産の視点からご紹介していきます。