すっかり涼しくなり、秋っぽくなってきました。
毎年この時期は読書に集中できるのですが、今年は仕事と、所属団体の仕事に追われプライベートの時間がほぼありません、、、
そんな中寝る前のちょっとした時間で読めためてきた本です。
陳舜臣シリーズです!
①中国の歴史
陳舜臣の軽快な語り口で、神話の時代から近世までの歴史を物語風に描いた著書です。
陳舜臣が昔から好きで、いろいろ読んできましたが、10年ぶりくらいにまたハマってしまいました。
様々な人物が現れては消え、消えては現れ、英雄豪傑、忠臣、佞臣、売国奴、人と人の間でもがく人間の政治模様や人間のドラマが面白いです。
やっと4巻、太宗李世民の登場まで来ました。
中国史の英雄名君、李世民は隋末の混乱期に天下統一を成し遂げ、玄武門の変で権力争いに勝って貞観の治と呼ばれる一時代を作りました。

②江は流れず
江は流れずは、明治初期の日本と朝鮮半島と中国大陸をめぐる物語です。
この時代の日本と朝鮮、中国大陸をめぐる本はあるようでなく、面白かったです。
日本は、明治以来、朝鮮半島をめぐって揉め事が絶えず、実質的に清の衛星国であった朝鮮王宮を巻き込み、
壬午軍乱、甲申事変、東学党の乱、日清戦争、三国干渉、乙末事変、北清事変、そして日露戦争を戦って、朝鮮半島を確保しました。
後世、侵略だと批判に晒される一連の時代ですが、諸外国が帝国主義で侵略を仕掛ける中、
日本がいかにロシアや中国、ヨーロッパ諸国を相手にして朝鮮半島を重視していたか、
朝鮮半島が日本の防衛のために確保しなければならない絶対防衛圏であったこと等、
その辺の流れは、陳舜臣の「江は流れず」を読むと、当時の人の真剣な空気感が伝わってきます。
中国人の著者が日本からみた視点でこうなるので、歴史には様々な見方があるなぁと改めて感じます。
袁世凱の人間、政治関係の二面性のある立ち回りや、マッチポンプ振りにある意味感心しました。

③太平天国
『太平天国』は、19世紀半ばの中国で起きた空前絶後の宗教結社・農民反乱である太平天国の乱を描いた歴史小説です。
科挙に挫折した洪秀全は、キリスト教の影響を受け、自らを神から使命を与えられた存在と信じるようになり、
貧困や清朝の腐敗に苦しむ民衆を集めて蜂起し、宗教結社「太平天国」を建国。
軍勢は急速に拡大し、南京を占領して「天京」と改め、理想国家の建設を目指します。
しかし、国が大きくなるにつれて指導者たちの権力争いが激化し、
内部粛清によって有力者を次々と失い、太平天国は弱体化していきます。
そして、清朝側では私の大好きな戦う文官、救国の英雄、曽国藩が湘軍を組織して反撃にでると、
1864年に南京が陥落し、太平天国は滅亡します。
理想を掲げて始まった革命が、巨大な権力を持つことで内部から変質し、崩壊していく過程を描いた作品です。
江戸時代の日本でも大きな安全保障上の議論となり、
吉田松陰らが唐時代の安史の乱以来の一大事と警告を鳴らしました。
近世の私たちが推察できる時代にお隣の国でこんな大反乱が起きていたなんて信じられないですね、、、、

以上、読書の秋でした。
By Ohara